2016年6月23日木曜日

北スペイン・ポルトガル旅行記(1)ブルゴスBurgos

「北スペイン巡礼路とポルトガル」の旅行は
6月6日(月)から6月15日(水)まで10日間の日程で
下の地図のように移動して来ました。



6月6日10時25分成田発のKLMオランダ航空で
アムステルダムのスキポール空港まで行きます。

KLMオランダ航空機~アムステルダム 2016.6.6

アムステルダムで乗り換えて
同じKLMでマドリッドまで飛びました。
スペインまでの直行便がないので、時間がかかります。

成田からマドリッドまでフライト時間だけで14時間強、
乗り継ぎの待ち時間を加えると16時間近くになりますので
私は疲れました。

スペインの時差は日本より7時間遅れとなります。

アムステルダムのスキポール空港 2016.6.6


マドリッドのホテルには夜の8時15分到着。
まだまだ明るいです。

スペインについての概略は
2012年6月の旅行記をご覧下さい。



さて翌7日から観光開始です。
マドリッドから大きなベンツのバスに乗って
最初の訪問地ブルゴスへ向かいます。

晴天の中、車窓からは
黄色い花が沢山見えました。

マドリッドからブルゴスへ行く途中~バスの中から 2016.6.7


バスで3時間くらい行くとブルゴスの町に着きました。

スペインの首都マドリッドの北に位置するブルゴス Burgos は
11世紀にカスティーリャ王国の首都として栄えた城下町です。

アルランソン川のほとりに中世の趣きを残した町が広がります。

城壁に囲まれていたブルゴスには5つの門があり、
その中で一番重要な門である
サンタ・マリア門 Arco de Santa Maria から旧市街に入りました。
この門は14世紀に造られ、16世紀に改築されたそうです。

サンタ・マリア門

サンタ・マリア門からすぐのところにカテドラル Catedoral de Burgos があります。

ユネスコの世界遺産に登録されているこの大聖堂は
スペインゴシック様式の傑作で、
トレド、セビーリャに次ぐスペイン三大カテドラルの一つです。

ブルゴスの大聖堂


大聖堂で一番美しいとされるサルメンタル門から入ります。
美しいアーチにはキリストの説教の場面が描かれています。

サルメンタル門


13世紀から建設が始まり、完成までに300年を費やしたカテドラルは
外観も内部も繊細な装飾が施されています。

中に入ると奥に豪華な主祭壇があり、
その手前には
レコンキスタ(イスラム教徒に征服されていた国土を回復する運動)の英雄
エル・シッドとその妻ヒメーナの墓標が床にはめ込まれています。

エル・シッドと妻の墓標


主祭壇

バラ窓をはじめ、様々な模様のステンドグラスが
外光受けて美しく浮かび上がっています。

バラ窓







ステンドグラスの床への映り込みが美しいです


いくつかある礼拝堂の中の
コンデスタブレ礼拝堂 Capilla de Condestable は
クルミの木彫りの上から金泥を塗った豪華で緻密なプラテレスコ様式で有名です。


★プラテレスコ様式★
15世紀にイタリアで興ったルネッサンスはイベリア半島にも到達したが、
それまでイスラムの影響を受けていたイベリア半島では
細やかな装飾性が受け継がれ、
その華麗で細密な装飾が銀細工のようであったため
スペイン語の銀細工の語から「プラテレスコ様式」と呼ばれるようになった。

プラテレスコ様式のコンデスタブレ礼拝堂


その礼拝堂の天井には装飾的な星形の透かし彫りがあります。

高い天井に星形の透かし彫りが印象的


またこの礼拝堂奥の小部屋には
マグダラのマリアの絵が飾られていますが、
レオナルド・ダ・ヴィンチと弟子の作と言われています。

マグダラのマリアの絵~腕がダ・ヴィンチの作とか・・・いろいろ説があるそうです


そして高い天井近くにからくり時計(パパモスカス Papamoscas )がありました。
1時間ごとにからくり人形が口を開けて鐘を鳴らします。

左のバラ窓の位置からからくり時計のある高さが分かると思います


私達は丁度12時の鐘を聞くことが出来ましたが、
高い高い天井近くにあるからくり時計はよーく見ないとわかりません。

12回口を開けて鐘を鳴らしました


ブルゴスの大聖堂は別名
サンタ・マリア・デ・ブルゴス大聖堂 Ctedral de Santa Maria de Burgos というように
聖母マリアに捧げられた教会ですので、
マリア像があちこちにあります。

下の写真は柱の上に立つピラールの聖母です。

ピラールの聖母


カテドラルを出ると
疲れ果てた巡礼の像がベンチに座っています。
ブルゴスは
サンチャゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の道の一大中継地として栄えた町ですので、
サンチャゴ・デ・コンポステーラを目の前にして
この像のように
服は破れ傷ついた体を休める巡礼者の姿が多く見られたことでしょう。

ベンチに座る巡礼者の像~杖には水を入れるひょうたんが括り付けてあります


そしてマヨール広場に出てランチ(タパスでした)を頂いてからバスに戻りました。

カテドラルの尖塔が見えるマヨール広場


プラタナスの並木~夏には良い木陰になるそうです


アルランソン川を渡る手前に
エル・シッドの銅像が建っています。

エル・シッドはブルゴスの片田舎で生まれた下級貴族であり騎士でした。
のちに暗殺されるサンチョ2世の下で活躍したものの、
続くアルフォンソ6世のもとでカスティーリャ王国から追放されます。
後にバレンシア地方をイスラム教徒から奪還。
異国バレンシアで生涯を閉じますが、ブルゴスの英雄として映画にもなったそうです。

ブルゴスの英雄 エル・シッドの像


次回はのどかな巡礼路の村カストロへリスです。



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