翌4月19日、朝のウルルを見た後
ウルルの周辺を歩きました。
朝のウルル ~ 雲がかかっています 2017年4月19日7時24分
ウルル Uluru (エアーズロック Ayers Rock)は
現地のガイドブックによれば、
地上からの高さ348m、周囲10.6Km の
世界で2番目に大きい一枚岩です。
「ウルル」は先住民アボリジニのアナング族による呼び名で、
別名「エアーズロック」は
1872年イギリスの探検家により発見された時、
当時の南オーストラリア植民地首相ヘンリー・エアーズに因んで名付けられたものです。
少し紫がかったウルル
ウルルのある地域は
約4億年前の地殻変動により
砂岩の地層が大きく波状に曲り、斜めに傾いた形になり、
約7000年前に現在の形になりました。
地表に現れているウルルの地層は90度ほど傾いており、
ほぼ垂直に無数の縦じまがあります。
地表に出ている部分は全体の5%です。
この巨大な一枚岩は
鉄分を多く含んだ砂岩で出来ており、
外観は鉄分が酸化して赤色をしていますが、
時間により七色に変わるといわれます。
ウルル散策スタート地点
ウルルは
約1万年以上前からこの地域に住むアボリジニにとって大切な聖地です。
それ故、立ち入り禁止や撮影禁止の場所があります。
また
ウルルへの登山もアボリジニは快く思っていませんので、
数年後には登山自体禁止となるようです。
正式名称も「エアーズロック」ではなく「ウルル」に変更されています。
前日訪れたカタジュタも正式名称は「オルガ岩群」ではなく「カタジュタ」です。
登山禁止の標識(この日は雨のため登山禁止) 2017年4月19日8時08分
ここからは撮影禁止という場所・・・アナング族にとって神聖な場所です
前夜からの雨のため流れ落ちる水
雨の少ない準砂漠地帯にあるウルルですが、
私達が訪れた時はお天気が悪く、
曇ったり雨が降ったり、夜は雷雨となりました。
岩肌の黒い筋は滝の跡に住み着いた微生物によるもの
今回はその黒い筋の所に水が流れ落ちていました
生憎のお天気でちょっとがっかりしたのですが、
ウルルの岩肌を流れる滝を沢山見ることが出来ました。
砂漠のウルルでは1年に5回くらいしかこの滝を見ることができないそうで、
およそ1.4%の確率です。
この滝や雷の写真を撮るために何か月も待つカメラマンもいるそうですので
そういう意味では幸運だったようです。
アートミュージアムで
ウルルの形成過程や概要について詳しい説明を読みましたが、
そこでも
「雨のウルルを見たあなたは祝福されています。
いつもの赤いウルルではなく、
めったに降らない雨に打たれている gray のウルルを見ることができます。」
というようなことが書かれていました。
カンジュ渓谷(ウルル)・・・雨が降って滝となり池にたっぷりと水が溜まっています
前日は空っぽだったそうです
アナング族の描いた壁画・・・ぐるぐるの円は水場を表しています
ウルルを後にしてバスに乗り、ホテルに帰ります 11時23分
今シーズンは非常に雨が多かったので、
15年間ここに住んでいるガイドさんでも初めて見る花が咲いているなど、
木がよく茂り、花が多い珍しいウルルの光景だったようです。
可愛らしい花が咲いていました
3日目の帰る日になってやっと晴天になりました・・((+_+))
一応、晴れたウルルも見ることができて良かったということでしょう。
ところで
滞在中曇りであまり暑くなかったせいか、
ウルルで有名なハエがいなかったので、それこそラッキーでした。
時々晴れ間が出た時に少し飛んできましたが、
日本から用意してきた虫除けネットを使うほどではありませんでした。
このネットは帽子の上からすっぽり被るもので
ハエが水分を求めて目や口の周りにやってくるのを防ぎます。
最終日晴れて気温が上がった途端、どこからともなくハエが沢山やってきましたが、
私達はもう帰るので大丈夫。
このハエの多さは
広い荒野の中で死んでいく野生動物の死骸のせいだそうです。
やっと晴れました 2017年4月20日12時12分
ウルルはただの大きな岩ではなく、
広い荒野に忽然と現れるその姿には
何か精霊が宿ると思わせるものがあり、
遠い昔からアボリジニの人々が神聖の場所として畏れ、
大切にしてきた気持ちが分かります。
一度訪れる価値のある場所だと思います。
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