2016年8月1日月曜日

北スペイン・ポルトガル旅行記(13)コインブラ Coimbra

6月11日運河の街アヴェイロを3時30分前に出発して
約1時間後にコインブラに着きました。

モンデゴ川を渡ってコインブラの旧市街へ

コインブラ Coimbra は政治のリスボン、商業のポルトに次ぐ、
ポルトガル第3の都市です。

旧市街入り口にあるポルタジェン広場 2016.6.11午後4時19分

コインブラは古くからポルトガルの学術と文化の中心とされ、
リスボンに遷都されるまでは、ポルトガルの首都として発展してきました。

その街の象徴ともいえるコインブラ大学は
1290年ディニス王によって創設されたポルトガルで最も長い歴史を持つ大学で、
2013年世界遺産に登録されています。

多くの政治家や文化人を輩出した大学ですが、
当初はリスボンに置かれており、
その後コインブラに移ったり、リスボンに戻ったりしながら
1537年ジョアン3世の時代にコインブラに落ち着きました。

現在の大学は新しい部分と古い部分に分かれていますが、
見どころは旧大学の方です。

コインブラ新大学

旧大学の「鉄の門」の前では
コインブラ大学の伝統的な黒いマントを着た学生が
ファドを演奏し歌っていました。

コインブラ大学から誕生したポルトガルの伝統音楽「コインブラのファド」は
男子学生が女性に捧げたセレナーデが元になっています。
女性の心情を歌ったものが多いリスボンのファドとはちょっと違うようです。

この黒いマントは男女とも2年生以上の学生が着ています。

ファドを演奏する黒いマント姿のコインブラ大学の学生

ルネサンス様式やマヌエル様式が見られる「鉄の門」をくぐって
旧大学の中庭に行きます。

「無情の門」とも呼ばれる「鉄の門」

中庭の中央奥にはジョアン3世の像が建っています。
とても広い中庭で
隠れていますが写真手前左奥に「鉄の門」があり、
左、手前、右に建物が凹の形に建っています。

右側奥の人が集まっている所に有名な図書館があります。

旧大学の広場・・・中央奥にジョアン3世の像が見えます

ジョアン3世像から見た反対側の校舎が次の写真です。
大学のシンボルである時計塔とラテン回廊があります。
ラテン回廊はかつてここではラテン語しか使えなかったそうです。

旧大学のシンボルである時計塔とラテン回廊


回廊

そして回廊からは「帽子の間」に入ることができます。
ここは昔、宮廷の広間だったところで
学位授与式など大学の式典が行われています。

旧大学はかつてコインブラが首都であった時に
ポルトガルの初代国王とその後の王たちが生活した宮殿でしたので、
壁には歴代の国王の肖像画がかかっています。

「帽子の間」

そして必見のジョアニナ図書館です。
入館の時間が指定されており、ある一定の人数ずつ入っていきます。

ジョアニナ図書館入り口

この図書館は
ジョアン5世の命令で1717年から1728年に建てられたもので、
中は撮影禁止ですが、
金泥細工の豪華な内部装飾や調度品が見事です。
16世紀から18世紀の書物が美しい書棚にびっしり並べられています。

私達のツアーが出発する直前の6月4日に
TBS「世界ふしぎ発見!」で
『今いくべき国・ポルトガル・海洋王国の遺産』が放送され、
コインブラ大学も取り上げられていました。
そして
この図書館についても興味深い話がありました。

それは、
この図書館にも古い本の紙を食べてしまう虫がいるのですが、
その虫をコウモリが食べてくれるとか・・・
そして夜行動するコウモリの糞が落ちても大丈夫なように
係の女性は帰る時に図書館の大きなテーブルの上に
布をかけていくそうです。

ジョアニナ図書館の内部~wikipediaより

その図書館の右隣には
内部のアズレージョが美しいサン・ミゲル礼拝堂があります。
残念ながら今回は結婚式があり、中に入ることができませんでした。

この礼拝堂は大学関係者が結婚式などに利用できるそうですが、
ちょうど結婚式を終えた新郎新婦が出てきたところを見ることが出来ました。

サン・ミゲル礼拝堂での結婚式から出てきた新郎新婦


幸せそうなお二人です^^


コインブラの記事が長くなってしまいましたので、
ブサコ宮殿ホテルは次回にしたいと思います。

コインブラでお土産に買ってきたポルトガルギターのミニチュア
~ファドの演奏に使われます


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