2016年9月3日土曜日

北スペイン・ポルトガル旅行記(16)オビドス Obidos

6月12日、バターリャ修道院を後にしてオビドスに向かいました。

リスボンから北へ80㎞のほどの所にあるオビドス Obidos は
城壁に囲まれたとても小さな町で、人口は約600人くらいです。
その小さな町に観光客が沢山来ていました。

外から見た城壁 2016.6.12

オビドスは
ローマ時代に海からの敵の侵入を防ぐための砦が築かれたことから
その歴史が始まります。

その後、イスラム教徒による支配が始まりますが、
1148年アフォンソ・エンリケスによりムーア人から解放されると、町の再建が行われました。


そして
1282年、ディニス王は
オビドスを訪問してすっかり魅了されてしまった王妃イザベルに
この町をプレゼントします。
それ以降
1834年までオビドスは代々の王妃の直轄地となり、
今なお中世の姿を残しています。


この小さな町への入り口は
イスラム時代に造られたポルタ・ダ・ヴィラ Porta da Vila です。
敵の侵入を防ぐために二重のジグザグ構造になっており、
アーチ型の通路の内側は18世紀のアズレージョで覆われています。

ポルタ・ダ・ヴィラのアズレージョ

町の中は
白壁にブルーとイエローのラインが印象的です。
この2色は町の旗に使われているそうですが、
特にブルーがとても良く似合う町でした。

ポルタ・ダ・ヴィラを通ってメインストリートへ


細いメインストリートの両脇にはお土産屋やレストランが続きます。

メインストリート


赤いブーゲンビリアが白い壁に映えます


メインストリートから横に入った路地も風情があります。

狭い路地にも花が咲いています


細々としたものを売っています~メインストリート

その町並みは
スペインの「白い村」ミハスを小さくした感じです。

オビドスの名物はジンジャ Ginja というサクランボを漬け込んだ果実酒です。
チョコレートの名産地でもあるので、
チョコレートの小さなカップにジンジャを入れて飲みます。
夫が飲みましたが、なかなか美味だとのこと。

お土産に小さなボトルを買ってきました。

店頭に並ぶジンジャ・・右のお皿の上にあるチョコのカップに入れて飲みます


サンタ・マリア広場にサンタ・マリア教会がありました。
1444年、ここで10歳のアフォンソ5世が、
わずか8歳のいとこのイザベラと結婚式を挙げました。

サンタ・マリア教会

サンタ・マリア広場にはペロリーニョが建っています。
これは「罪人のさらし柱」というもので、
見せしめのために罪人を籠に入れてこの柱に吊り下げたそうです。

左端の柱がペロリーニョ

そしてオビドス城を改装したポザーダ・ド・カステロ Pousada do Castelo (ホテル)もあります。

ポザーダ・ド・カステロ 

夫と私は
メインストリートの突き当りから城壁に上って町を眺めましたが、
高い城壁の上は
狭い通路で、しかも両方の壁の隙間から風が吹いてくるので怖くなり、
しばらく歩いた後、途中で降りてきました。

ギザギザの隙間から吹く風に煽られそうで怖かった城壁


でも眺めはとても良かったです。

ツアーの他の方たちは添乗員さんに連れられて入り口近くの城壁に上ったそうですが、
そこは広くて景色もよく見え、歩き廻らず降りてきたので少しも怖くなかったそうです。

城壁から見た景色

城壁の外には水道橋がありました。

水道橋

オビドスは
「谷間の真珠」と呼ばれるのにふさわしい白く輝く可愛らしい小さな町でした。

次回はこの旅の最終訪問地リスボンです。



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