ホアキン・ロドリーゴの名曲「アランフェス協奏曲」で有名なアランフェス。
マドリッドから南48Kmに位置するアランフェスは
荒地の多いカスティーリャ地方の中で珍しく沃野にあり、
タホ河畔の緑豊かな街です。
この土地は1178年にサンティアゴ騎士団に報奨として与えられた場所で
騎士団はこの地に家を建て土地を耕して畑を作り、
戦いの後の体を休め、穏やかに暮らしていました。
ところが15世紀末、この地を訪れたカスティーリャ女王イサベル1世(1451-1504)は
その豊かな環境をいたく気に入り、王家の物としてしまいました。
騎士団は追い出されたのです。
このイサベル1世はイスラム王国となっていたグラナダを1492年に制圧し、
800年近くにわたって行われた
レコンキスタ(イベリア半島におけるキリスト教国再征服活動)を
完成させた女王でもあります。
またコロンブスの新大陸発見を援助したことでも有名です。
その後1561年フェリペ2世の命により
王宮の建設が始まり、18世紀後半カルロス3世の時代に完成します。
王宮は王家の春と秋の離宮として建てられましたので、
当初は宮廷関係者のみが春と秋に住み、
必要に応じて色々な商人が住みつくようになったそうです。
離宮とはいえ、中は大変豪華で、
テーマ別に沢山の部屋があります。
現在27の部屋が見学可能だそうですが、室内の撮影は禁止ですので
その雰囲気をお見せできないのが残念です。
特に印象に残ったのは
「磁器の間」で東洋趣味、中国趣味満載の部屋でした。
白い磁器タイルに植物、動物、人物、風景が描かれ、
四方の壁、天井まで埋め尽くされています。
中国風であって中国でない奇妙なものもありますが、
当時の東洋認識はそのようなものだったのだろうと思います。
私は感動するというよりあまりのゴテゴテに辟易しました・・・
王宮を出るとタホ川の流れを利用して作られた美しい人工の島に
フランス庭園が広がっていました。
王宮のshopで
スプーンとタイルを買ってきました。
このタイルは他のタイルと違って随分厚みがあり、
どっしりとした感じが気に入りました。
アランフェスのタイル(王宮)・・・130mm角、厚み15mm
★「アランフェス協奏曲」について
Poranが詳しく書いていますので、どうぞご覧ください。
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