アルハンブラ宮殿の観光を終えてグラナダ市内のホテルに戻り、
7時過ぎに夕食を食べてからフラメンコショーに行きました。
アルハンブラ宮殿と向かい合った丘に掘られた洞窟の一つに
私達が目指すタブラオがあります。
タブラオとはスペイン語で「板」を意味し、
板張りの舞台のあるフラメンコショーをやるお店のことを言いますが、
広い意味でフラメンコショーがあるバルやレストランのことを指します。
私達は洞窟のタブラオに案内されました。
下の写真、真ん中ランプの左下が入り口です。
ショーは9時から10時15分まで行われました。
洞窟内には
昔、楽器の代わりに鳴らされたという銅のお鍋やレ―ドルなどが沢山ぶら下がっています。
フラメンコはもともと洞窟の家の中で踊っていたものなので、
その雰囲気が味わえますし、
洗練されたショーとは違った泥臭い踊りを見ることができます。
ショーの開始前にはダンサーがお店の前で煙草を吸っていました。
観光客と一緒に写真を撮らせてくれます。
私達も順番に写真を撮りました。
左のダンサーは「えェ~っ」と思う程がっしりした体格。
踊りが迫力満点だったのは言うまでもありませんが、
踊りながら両指を鳴らす、その音が綺麗でよく響くこと、
皆びっくり。感心しました。
入れ替わり支配したアンダルシア地方に、
15世紀、ロマ族が流れ着き、独自の文化を形成します。
ロマの人々はインドを起源とする流浪の民ですが、
アンダルシアにもともとあった歌や踊りを自分たち流にアレンジし、
それがフラメンコになったといわれています。
フラメンコショー①・・・一番先輩格のシニアダンサー。美人で踊りも優雅でした。
酷い差別、生活の辛さ、恋といった日常を題材に歌い、
伴奏はパルマ(手拍子)だけで、踊り子は素足だったので
今のように靴音を鳴らすこともなかったそうです。
フラメンコショー②・・・若い踊り子。力強い踊りです。
19世紀中頃にカフェ・カンタンテと呼ばれるフラメンコ酒場が登場すると、
その人気は海外にまで広がり、舞台公演を行うなど黄金期を迎えます。
しかし繁栄は長く続かず、
ラジオや映画などの他の娯楽の普及や
世界恐慌、内戦などで衰退していきます。
海外からの観光客が再び増える1950年代になると、
タブラオと呼ばれるレストランが登場し、世界各地に愛好者が増えていきました。
フラメンコは踊りやギターは勿論ですが、
歌=カンテがとても重要だとか・・。
下の写真の奥に座っている左側の男性が歌い手です。
太い地声の少しかすれた声で、胸が張り裂けるように歌いあげます。
演歌のような民謡のような・・
その切々とした歌声と感情のこもった踊りに引き込まれているうちに
ショーは終わってしまいました。
フラメンコショー④・・・針金のように細い男性ダンサー。動きはシャープでした。
新宿の伊勢丹会館に入っているエル・フラメンコで
一度だけフラメンコを見たことがあります。
あまりの昔なので断片的にしか覚えていないのですが、
板張りのステージに響く靴音が印象に残っています。
今回はそれと違い、
客席と同じ石の床の上で踊ります。
いかにも自分たちのフラメンコといった感じで、
これはこれで良かったと思いました。
バスまで夜景を見ながら歩いていきました。
ライトアップされたアルハンブラ宮殿と向き合うように
タブラオが小さなあかりを灯していました。
箱根の寄木細工の元とされるものを買ってきました。
オルゴールやトレイなど沢山の種類がありましたが、
小さめの壁掛けにしました。
皆に「箱根の寄木細工と間違われるわよ~」とからかわれましたが、
その声を振り切って記念に買ってきました^^
グラナダの寄木細工 2012.6.4・・・14.5x16㎝
グラナダの意味であるザクロが描かれています。
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